「18切符の旅]福岡/田主丸:河童の郷と菜の花を訪ねて〜06.卯月 六日訪
青空と線路 善導寺駅 車窓の春
二日振りにスッキリとした青空が広がり、まさにお出掛け日和!
何処に行こうかと迷った末、自分とも係わりのある田主丸へ足を運ぶ事にした。
亡父の故郷が近く、この町にも何度か車で訪れた記憶がある。
それに彼の通った高校がある町でもあり、自分の足で歩いてみたいと思っていた。

途中、久留米でワンマン電車に乗り換える片道一時間半の旅。
単線なので待合の為に停まった善導寺駅で暫く時間があり、ホームをうろうろ。
大きくて長い数珠がぐるりと掛けてあるのが面白く、パチリ!
車窓から見える菜の花の群れやきれいな青空が嬉しくてカメラに収め、既に満悦♪

同じ列車に海外から旅して来たご家族居て、どうも湯布院まで行くらしい。
同乗の小父さんが日本語と片言の英語で話し掛け、軽く盛り上がっていたよう。
地元言葉でずんずん会話していた小父さんに敬礼(笑)...ちと、亡父を思い出した。

駅の大主 河童の駅舎 楽太郎 河童通り
ちんまり。 田主丸に到着し、先ずはのほほ〜んとした顔のでっかい河童さんにご挨拶。
ホーム近辺に咲いている桜を愛で、にこにこしながら改札を潜る。
駅内にある観光案内所にてmapを貰い、山か川か、どちらへ行こうかと暫し悩む。
さてどうしたものか・・・と考えつつ振り向くと、別の河童が居た(笑)
駅舎がそのまんま河童!ちょっとアヒル顔だな。。。と思いながら一枚パチリ♪

地図上では筑後川がそんなに遠くないように思えたので、そちらへ行ってみることに。
線路沿いに進むと電車から見えた、ちび河童たちが出迎えてくれた。
あっちにもこっちにも居て、なかなかに可愛い^^
「無事に川へ導いておくれよ〜」とお皿を撫でて、一路筑後川を目指す。
醤油屋の煙突 若竹酒造蔵・和くら野 若竹酒造蔵・和くら野 若竹酒造蔵・和くら野
迷ったと? 目印の料理屋を過ぎ、大通りを渡って進むと立派な土蔵が見えて来た。
渋い焦茶の木目と白い漆喰のどっしりとした土蔵で、造り酒屋であるらしい。
カフェの看板が出ていたから寄ってみたくて仕方が無かったけれど、まだ歩き始めた
ばかりなので、帰りのお楽しみに残しておくことにした。

外壁を眺め写真を撮りながら進むと水路があり、橋の上に何やら居るのに気付いた。
何だろうと近付くと・・・妙な格好の河童だった(笑)
小馬鹿にしたような表情が逆に憎めず、パチリ! 何だかなぁ...脱力してしまう(笑)
橋向うの御仁は呑み助らしく、呑み足りないのか二日酔いなのか、はたまたほろ酔いで
眠いのか・・・。見る者が“クスリ”と笑ってしまう表情をしていた。
・・・もしかしたら、ボクも酔うとこんな顔をしているのかもしれない^^;
屁の河童! 屁こきと酒飲み 呑ん兵衛の背中 二日酔い?

地図にある学校と水路を目印に進んでいると、行き止まりに
迷い込んだ。・・・ハテ?何処で間違ったのやら?
引き返そうとしていると、「お困り?」と言いたげにわんこが
寄って来た。 。。。君に聞けたら楽なんだけどね^^
少し遊んで元気を貰って、違う道を行くことにした。

今度は無事、筑後川へと向かっている様子。
水路沿いに春を堪能しながらゆっくりと歩く。
殖林の町として有名な此処は畑も多く、昔ながらの農家が多い
ので、建物も大きくどっしりとした造りのものが目立つ。
野菜を洗ったり洗濯したりと日常生活には欠かせない場所だった
水路にも、そんな用途に応じた造りがあちこちに残っていた。

子どもの頃に亡父に連れられ遊びに来たのは、この辺だろうか?
父方の親戚の家の記憶と重なるものがあり、懐かしさを覚えた。

水影
大根のラインダンス〜天日干 警戒警報〜Bow-wow!! 朧
菜の花のサイクリングロード〜筑後川河川敷 春。
休息
なかなか見えて来ないなぁ・・・と少し疲れ始めた頃、漸く筑後川に到着。
道々写真を撮りつつだったとは言え、かなりの距離を歩いて来たような・・・。
まぁ、無事着けたのだし良しとしよう(単純。笑)
川の畔で緩やかな水の流れを眺め、河童が顔を出しそうな風情を楽しむ。

どうしても見てみたかった菜の花に埋もれた河川敷は、見応え充分で笑みこぼれてしまった。
残念なのはあれだけの青空だったのに、春霞でぼんやりとしてしまったこと。
それでも酔ってしまいそうな菜の香に誘われながらの散歩は気持ち良くて、うっとり♪
しばしば立ち止まっては、ずっと続く菜の花の道に見惚れて過ごした。

老松の阿 老松神社 老松の吽 老松神社
目的のひとつを遂げたので、今度は河童巡りを始める。
地図上だと此処等の筈なんだけどな・・・と進むも中々辿り着けない。
途中、個人経営のミニ動物園やら牛小屋を見付けたりと惹かれる
ものの多い中、出会った人に訪ねつつ進み、諦めかけていたところで
漸くこの神社に行き着いた。
直ぐ近くのみかん畑で作業していた方に訊ね、確認もしたのだけど・・・
「小川のえんどう河童」と呼ばれるその姿が何処にも見当たらない(汗)
グルグルと何度も周りを探してみたけれど、やっぱり居ない。何故?
流石に力が抜けてしまった(苦笑)
老松神社 うぅーん。。。探し方が悪いのか、見付からぬものは仕方が無いので、気を取り直し
神社の散策を楽しむ。かなり年古るもののようで、惹かれるものが多い。
牛の像が居たから、天神さんと係わりのある神社らしい。
狛犬たちは全体にどっしりと重量感のある体型で、顔は少々厳めしいけれど
近寄り難い表情ではなく、豪快で面倒見の良さそうな親方といった感じ^^
建築に関して知識的なことは知らないけれど、屋根飾りや柱の天辺の紋が面白く、
暫く飽きずに見上げていた。

周囲を民家に囲まれ“ご近所さん”的なとても身近な存在のお社で、漂う空気が
とても優しい感じのする場所だった。

老松神社を後に林と間違いそうな植木畑の続く道を戻り、中央商店街を目指す。
此処からは多数掛かる橋を渡りながら、水路をジグザクに進む。
水守 はっけよい! 春までもう少し。
何でも雑貨屋さん? 踏ん張りの一番
ぼくの甲羅はP印! 守り神 陳列窓 祈り
最初に出会ったのは、昭和28年の大水害後に置かれたという膝を抱えた河童。
水路の端で静かに水守をしているようなそんな姿だった。
ちょっと淋しげに感じたのは気のせいかな?

「かっぱのへそ」という名の菓子を気にしつつ店の前を通り過ぎ、次の橋へ行くと相撲を
取っている二体の河童が見えた。 昔話の一場面を見ているようで、思わず微笑む。
胡瓜が供えてあるのが、尚、雰囲気を醸し出してたりして^^
「どっちも頑張れ!」と応援しつつ近付き、その甲羅に黄金色の蛹がくっ付いているのを
見付けた。 もう春だよぉ・・・? と声を掛けてはみたけれど、返事があるでなく。
目覚めはもう少し暖かくなってからかな? そんな事を考えながら暫く観察を続けた。

今度は商店街に少し入り、歩く。
その一画に通りを行く人々を面白そうに楽しそうに眺めているような表情の河童が居た。
立札があり、古くから居る守護神的な存在と書いてあった。好好爺な感じだったけど(笑)
この河童と変わらぬ位、この商店街は時代を経た建物が多くて、店先を覘くのが楽しい。
水路春宴 月読神社 月読神社
遊泳 月読神社
そんなに一心に何を祈っているの?と声を掛けたくなるような河童。
雨乞い?それとも川が暴れないようにかな?どんな願いを掛けているのだろう。
何だか一枚の絵のようで、風情あるその眺めに暫く見入っていた。

少し歩いて、同じ様に見惚れてしまう光景に出逢った。
ふわりと風に揺れる山吹と桜が静かに水辺に佇む姿にぼんやり...うっとり。
暫し時間を忘れる。

商店街に戻り、一度通り過ぎたものの、何かに呼ばれるように月読神社へと足を向けた。
社内で子ども達が遊んでいたので、邪魔にならないように散策を楽しむ。
所々に使われている白が華奢な印象を与える神社だった。
もしかしたら惹かれたのは燈籠の上に居た兎かもしれない・・・。
童子 知りたがり〜なにナニ? 河童茶屋
欄干にも 一杯どげんね?〜手酌どん
鯰に跨る腕白坊主が持つ灯りの袂、ベンチのある橋の上でひと休み。
よく歩いたな〜とひと息吐き、河童茶屋を目指し再び歩き出す。
着いた時刻が遅かったからか既に店終いで、ちと残念。
お着物を着た子等と手酌酒でちょっぴり出来上がってそうな河童に挨拶し、足元に居た
賑やかなちびたちも写して駅へ戻ることにした。
殖林の町
足元にも故郷を担う河童が居た^^
河童の生活いろいろ〜壁画 また遊ぼうね。ね?
気持ち良さそうに泳いでいるような河童を写した後、母への土産に「河童饅頭」を買う。
自分にはお楽しみにしておいた造り酒屋にて幾つか試飲し、この時期にしか楽しめない
濁り酒を一本買って帰ることにした。背中が楽しみで少し重くなる。

そろそろ日も傾き始め、空腹だったから酒の回りが速いや・・・などと思いつつトボトボ。
行きとは少しだけ違う道を帰ると、広い庭を走り、近寄って来るわんこが居た。
「筑後川まで歩いて来たとよ〜」なんて話し掛けながら、暫し遊んで貰う。
「もう行くと?」と言いたげな彼に見送られ、駅へと向った。

観光案内所で“河童巡りmap”を貰えたので、近場へと行ってみる。
目印の酒屋さんの脇から巨瀬川へ下り、川沿いの壁に描かれた河童たちに会う。
賑やかな彼らの声が聴こえて来そうな横をのんびりと歩き、水の気配に耳を澄ます。
壁画の途切れた先には菜の花が咲き広がり、暮れ行く陽を受けるその群れをぼんやりと
眺めつつ暫く佇んでいた。

先程の酒屋さんにて、ぼへーっと巨峰ラムネを飲んで人心地ついた後、足元の河童たちを
見つつ駅へと戻る。どうしようかと考えて、時間の許す限り山側を散策してみる事にした。

春暮れて にっこり笑顔のパン屋さん〜CHEZ SAGARA 伊予柑ジャム 夕蓮華
観光mapをよく読まずに勘で歩き出し、川へは自転車を使うと便利だと書いてあるのに後から気付き
苦笑い。・・・遠かったんだね、やっぱし(笑)
そんなこんなで昼食も取らずじまいで歩き回り、かなりへろへろな状態で山側へと向った。
地図にあるパン屋さんを目指し、黙々と進むと電柱の上に巣を発見。
注意書きがあるので読んでみると「カササギ」のものだそうで。
川へと歩いてる間に見かけた、腹の部分が白く烏に似た鳥がそれか・・・と思い当たった。
ずっと名前が気になっていたので、すっきり。珍しかったので一枚収めておいた(笑)
(「カチカチ」と鳴くので「カチガラス」とも呼ばれるのだと、帰宅後に調べて知った)

無事、閉店前にお店に到着。にっこり笑顔の看板にほっとしながら店に入る。
おいしそうな品々に目移りしつつ、どれにしようかと楽しく悩んで選び、伊予柑のジャムと共に購入。
看板や可愛い店舗をカメラに収め、これより先へ進むのは時間的に難しそうなので、目の前の蓮華畑で
少し楽しんだ後、駅に引き返した。
名残りの桜 河童の郷 再訪思いつつ。 夜の顔
ホームで名残を惜しんで桜や駅名板を写した後、
ベンチに座り、早速、パンを頂いた。
・・・んはぁ。しあわせ♪ 少しだけ疲れも和らいだ^^

陽もとっぷりと暮れ、薄闇の中で電車を待つ間、
回りそびれた山苞の道に思いを馳せていた。
次に訪れる時は耳納連山を楽しむぞ!と意気込んで
帰りの電車に乗り込む。
夜灯に照らされた駅の主に「又来るね!」と窓越しに
声をかけ、田主丸を後にした。
気ぃ付けて帰れよぉ 久大本線
(06.皐月記)